近年の主な作品
庭みたいなもの 2011/70min. 伊丹アイホール初演
使われなくなった古いものが床の下から次から次へ出てくる。ものについての情報を身振りと言葉で伝える送信者と、それを手助けする受信者がいる。一つのものに対する一つのエピソードが二人の間に共有される。再現される会話はまるで初めて地球に降り立った妖精同士のような。送信者と受信者の矢印が設定され、ものからものへのつながりでネットワークが構築される。いらなくなって捨てられたものを使って繰り広げられる濃密なコミュニケーションの有様。
庭みたいなもの

大洪水 2010/60min. 横浜STスポット初演
観客席の天井に水面が映るビデオモニター15台を吊り下げた。水面が壁や土の質感に変化する。振付家と九官鳥との会話、ラジオのディスクジョッキーの声が同じくモニターから聞こえてくる。言葉の通じ合わない人たちが身振りで対話をしているようなダンスと、頭上から降りかかるイメージの断片が観客の中で連鎖する。3人のダンサー。
大洪水

横浜滞在 2002/30min. 横浜STスポット初演
誰にも頼まれていないのにひとりで勝手に滞在制作。横浜のウィークリーマンションにて、部屋に篭ってダンスを書く。ダンス作品をどうやってつくったらいいのかわからない。時間だけが刻々と過ぎていく。切羽詰まった男の日常と妄想。1人のダンサーと1人のMC。
横浜滞在

そこに書いてある 2002/90min. 伊丹アイホール初演
観客全員に100頁の本を配り、カウントにあわせて頁をめくる。本の中には、舞台上のダンサーの動きと同時進行するように、振付が文字や絵やインタビューによって現され、ダンスと本のコラボレーションになる。4人のダンサーと1人の司会者。
そこに書いてある

動物の演劇 2007/60min. 京都芸術センター初演
音楽家・野村誠が様々な動物と即興演奏をしている映像作品(ズーラシアの音楽)への振付。舞台芸術が成立するか崩壊するかの寸前でどのような規則が必要かをあぶり出す。動物が演劇をするような自由と制約の試み。ピアノとアコーディオンと5人のダンサー。
動物の演劇

船乗りたち 2005/60min. 横浜BankART NYKホール初演
360度の方向に揺れる筏の舞台装置。振付の方法論を構築すると同時に人間性の回復をも試みる。不安定な場所で再現不可能なことを前提にダンスをつくる。後の「動物の演劇」に通じる自由と制約の試み。4人のダンサー。
船乗りたち

透明人間 2003/60min. 伊丹アイホール初演
舞台上にマイクの前でダンサーの動きを全て言葉にしている男がいる。その言葉は具体的なダンサーの動作であったり、男の勝手な妄想であったり。言葉と身体が離れたり近寄ったりしながら、観客の想像を別の次元へと連れていく。7人のダンサーと1人のMC。
透明人間

シビビビ 2002/15min. 東山ダンスフェスティバル初演
納谷衣美とのデュオ。コンタクトインプロヴィゼーションを使って、ふたりでできるおもしろい動きを見つけ出し、振付を構成した。
シビビビ

せきをしてもひとり 2004/50min. 京都造形芸術大学studio21 初演
ダンスの戯曲への試み。継続する呼吸の(吐う)(吸く)の所々に動作を指示する言葉を入れ、字幕映像として舞台上に映し出す。その前でダンサーがコントロールされた呼吸で脱力した動作を淡々と行う。引用は尾崎放哉の自由律俳句より。
せきをしてもひとり

空の音 1999/70min. 京都スペースイサン東福寺 初演
第一部 おもちゃの楽器を使ったバンドによる「悲愴(チャイコフスキー)」の演奏で踊るロウソクの炎のようなダンス。第二部 その時々に特別ゲストを迎えて、共に歌いながら踊る。第三部 雲のような雪のような白いモコモコ衣装。日常の生活音を録音してサンプリングした音響に振付したダンス。
空の音

詩の朗読 1994/90min. 京都ギャラリーマロニエ 初演
初めての演出作品。12人の出演者がテーブルを囲み、ひとりひとり順番に好きな本を朗読しながら、その周りで起こる小さな出来事や、朗読を聞いている他の出演者の細かい仕草を振付した。壁全面に棚をつくり本で埋め尽くし、観客用の衣装をつくった。
詩の朗読

ワークショップ公演

コピュー 2005/60min.
京都芸術センターでのワークショップ製作作品。参加者のそれぞれの持ち味を生かしながら、群舞を成立させる試みを行った。12人の出演者の動きは全て呼吸を合わせるという制約のもと、別々の動きはもちろん、同じ動きでも呼吸を合わせることに焦点をしぼることで少しズレて見える。ズレとズレが重なって制御された混沌を生み出す。
コピュー

耳うち 2003/80min.
伊丹アイホールでのワークショップ製作作品。ダンスのつくり方という題目で2ヶ月に渡るワークショップを行い、13人の受講者が考えた創作方法をもとに構成された。様々なバックグラウンドも持つ受講者によって、内容は演劇的でもパフォーマンス的でもありながらも、作品を通じてダンスとは何かという問題提起がなされた。
耳うち